2009年6月11日木曜日

高齢者施設5 建物について

建物について。
施設Aは2003年建設、施設Bは1953年建設。
施設B建設の時代には、治療環境を整える事が最前線だったのだろうか。近年の施設Aの方が、人の暮らす場、集う場、憩う場としての配慮が見られた。

床や壁、天井の素材、色で随分受ける印象が違う。心地良かったり、冷たかったり。
壁にかけられている絵でさえ、その内容次第で、とりとめなく見過ごしてしまうものもあるし、心が惹かれたり、記憶が蘇ったり、話に花が咲くものがあるだろう。


こんな話を聞いた。
「あるフィンランド人が認知症が進むにつれ、スウェーデン語が分からなくなり、フィンランド語のみになった。」
認知症になった時、その人の人生の中で日々行って来た事その人の歴史を大切にし、生活の中に活かして行くことは重要なのではないだろうか。
きっと、建物のあり方にも活かせるだろう。


そして、
年月を経ても普遍の、人にとって大切な事を掴んだ建物である事の重要性を実感した。

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