2010年8月13日金曜日

アウトドアの日 3

〜「アウトドアの日12」の続き〜

このアウトドア活動のポイントは、
生徒が企画」「園庭中を使って」「全生徒が一緒に」だろう。

「企画」については、アイディアいっぱいで、
スポーツより遊び度が高く、皆本当に楽しそうだった。
これらを生徒自身が企画したと言うのだから、感嘆してしまう。

「園庭中を使って」については、遊具や森も利用していて興味深い。
周りに広がる森がもっと活かされると、面白くなりそうだ。

「全生徒で」については、校長先生が長所として揚げていたが、
実際は、クラスを超えた交流はあまり見られなかった
ただ、一部の中学生は、
ゲームの用具の準備やルール説明係として、小学生と交流していた。
中学生の頼りになる姿や、年齢差を超えて打ち解けた様子を見、
良いなぁと思った。


この学校で、「Friluftsdag」の取り組みは、何十年かぶりだそう。
つまり、在校の生徒にとっても先生にとっても、始めてと言っていい。
また、今回のように生徒に企画から準備まで任せたのは、始めてだそう。
今後もっともっと工夫され、面白い活動になって行くだろう。


同じ日、私の近所の小・中学校では、
グラウンドでBränboll大会(野球に似たスポーツ)が開かれていた。
中学生のゲーム脇では、応援する小学生の姿。
同じアウトドアでも、Carlshöjdskolanの取り組みの方が、ずっと楽しそうだ。


ちなみに、日本の運動会のような、
走ったりジャンプを競う日は、別にあるそうだ。


***

sannsiさんが、小学3年生が小学1年生の面倒を見る”Fadder”(;後見人)の仕組みについて、
コメントを下さっています。
年齢を超えた関わりを促す仕組みのようです。

2 件のコメント:

sannsi さんのコメント...

いつも興味深く拝見しています。
クラスを超えた生徒の交流について。
Fadder(代父、代母)のシステムを聞いたことがありますか?小学一年生なると、小学三年生が面倒を見ます。1人対2人の割合で。
一緒に遊んだり相談にのったり。
一年間だけでなく新入生が2年3年生になるまで続きます。
先生が割り当てを決めるのですが、もしかしたら年齢を超えた一生の親友ができるかもしれません。
friluftsdagのときはこのFadder制度が使われていたかどうかはわかりませんが、
保育園時代から、異なる年齢が同クラスになり、自然に助け合いの精神が身につくとってもよい仕組みだと思います。

園庭研究所 さんのコメント...

sannsiさん
コメントありがとうございます。

Fadderの仕組みは、知りませんでした。これに対する時間が、時間割の中で定期的に取られているのでしょうか?
私の小学校(日本)でも、クラス単位で小6生が小1生の世話係になり、教室の掃除をしに行ったり、小旅行に行きました。けれど、頻回でなかったからか、歳が離れすぎていたからか、それほど心に残っていません。

私も、スウェーデンの保育園の”異なる年齢が同クラス”の方法は、気に入っています。お迎え時に数十分見ているだけでも、多年齢で遊ぶ良さを実感します。
また、以前に記事にした小学校の教室前オープンスペースように、学年を超え共有するスペースを設置することも鍵だと思います。

スウェーデンの大人の社会を見ても、年齢を問わず対等に話せるように感じます。社会全体として、年齢を超えて関係を育もうとする思想や仕組みがあるのでしょうか…。