2010年9月29日水曜日

ある大工の家 1

幼稚園の先生のお宅を訪ねた。
ウメオから車で30分程の場所。
(写真は6月に撮ったものです。)

***先生のだんなさんは大工で、何年もかけ家に手を加え続けている。
家と周辺環境があまりに素敵なので本人の了解を得て掲載します。***

このお宅は海沿いにある。
海面から草の茂る岩場、庭へと高低差も境界もほとんどなく、一体化して見える。

庭から家を見たところ。
15×7㎡ほどの平屋建て。



家の真ん中にキッチン。
電気コンロとアンティークの薪コンロとが取り付けられている。
日常的には電気を、特別な時には薪を使うそうだ。
薪コンロがキッチンのアクセントになっている。

キッチンの窓からは庭と海が広がっている。
こんな景色を前に料理をしたら気持ちいいだろうなぁ。

ダイニング兼リビング。
高い位置にある大きな三角窓からの光が部屋を包み込む。

暖炉。
壁から独立して立ち上がる様が格好いい。

サンルーム。
スウェーデンでは日光を楽しむためにサンルームを持つ家も多い。
(参照:陽を楽しむ場所
窓が大きく取られているため、庭と海が目前に広がる。

2010年9月23日木曜日

スウェーデンと日本 自然との関わり

スウェーデンと日本。
もうひとつ似ていると思うのが、自然との関わり方

スウェーデンでは、
人々は日常的に、湖での遊びや静寂を楽しみ、
森を散策し、
秋にはベリーを採りジャムやジュースを作り、キノコを採って食べる。
参照:湖の楽しみ1, 2, 3きのこ1, 2 、ベリー

私も子供の頃、よもぎやつくしを採って食べ、
田畑を駆け回り、川に入って遊んだ。
こうした経験のある方は多いだろう。


スウェーデンと日本の森林率は、ほぼ同じ
(国土に対する森林面積率:日本68%、スウェーデン67% )
資料:林野庁の森林・林業統計要覧2009
(先進国の国土面積に占める森林面積率が高い国:
 1位フィンランド73.9%、2位日本、3位スウェーデン、4位韓国63.5%)

スウェーデンのの数は9万を超え、至る所にある。
北部中部では、沿いに町が並んでいる。
日本も同じように、川が多く、海に囲まれている。


このように、
自然との親しみ方の文化や、自然と人の地理的な近さ
スウェーデンと日本でよく似ている


ただ、日本では、
自然と親しむ文化は、かなり薄れてきている。

というのも、
スウェーデンでは、”都市の中にうまく森や湖を取り入れている”のに対し、
日本では、”川や海、山、田畑を都市から排除するよるような都市の作り”になっているから。

もちろん、この背景には
スウェーデンの森も湖も海(ボツニア湾)も穏やかで、居住と共存しやすいのに対し、
日本の山や川、海は険しいため、簡単には居住と共存できない、
という条件の違いがある。

ともあれ、
スウェーデンと日本の、自然との関わり方には、
根底に共通するものを感じる。

2010年9月14日火曜日

北欧デザインと日本 1

日本で何故こんなに、北欧デザインが注目されているのだろうか?

私は不思議に思っていた。
ただの流行かな、とも思っていた。

・・・

そして先日、スウェーデン語学校の先生が、こんなことを。

「日本は、シンプルさの中に美しさを求める
それが、北欧のデザインと通じるところがあるのだろう。」

この発言を受け、私は、目から鱗というか、
ズレていたものがぴったりと合わさったように感じた。

・・・

先生が上のように考えた経緯としては、
先生自身色々な国に興味があり、日本についても知識を得てきていたことに加え、
私と友人が贈った落雁と玉露に触れ、意識されたようだ。

両手に包み込めるほどのこじんまりした綺麗な箱。
それを開けると、
美しくシンプルな形の落雁が、きれいに並んでいる。
そこに、お茶の緑。

私は、その時の先生の感動が想像できたし、
と同時に、そのシンプルな美しさを思い浮かべ、
北欧デザインと日本の伝統的文化に通じるものを感じた。


感覚として、伝わったでしょうか?
(既にお気付きだった方には、今更ですみません。)


注)
北欧のデザインは、シンプルでとても合理的。
けれど、
日本のような、「作法と合わさり、考え抜かれ洗練されてきた」
という印象は少ない。

2010年9月10日金曜日

夏カフェ 3

大きな部屋はLoppis会場。
納屋そのものが、かなりの迫力。




おまけ。
庭でこんな物を発見。
アイディア賞。


入口には、
古いソリを活かした、飾り台。





もうひとつ、おまけで、コンポスト。
枝を編んで作ってあり、おしゃれ。
ちなみに、スウェーデンは乾燥しているため、
コンポストはただ植物だけ入れて放っておくだけ。

2010年9月9日木曜日

夏カフェ 2

ウメオでは、「こだわりの美味しいケーキ屋」なんて、そうそう出会わない。
中心街にあるカフェでも、どこかで大量生産したようなケーキしか置いていない。
どの店でも同じようなケーキばかり。

そのためか、ここのカフェには続々とお客さんが来ていた。
郊外の農地と湖だけの場所だというのに。

広い庭が開放され、客は思い思いの場所でお茶をする。
目前には、農地と湖の景色が広がる。


住居横のデッキも開放。

2010年9月7日火曜日

夏カフェ 1

郊外をドライブしていると、
Loppis(フリーマーケット)をしている家を所々で見かける。
(参照:夏の週末の暮らし方

今回は、「Sommar Kaffe」(夏のカフェ)の看板を見つけ、行ってみると、
ある農家が庭と納屋を利用して、KaffeとLoppisを開いていた。


納屋の小さな部屋では、手作りケーキが売られている。
飲み物のカップは、この家の人が集めたのであろう骨董カップの中から選ぶ。

市販のスウェーデンのケーキは甘すぎるけれど、
ここのケーキはおいしいかった。
さすが家庭のケーキ!(参照:野菜マーケット

母屋から、次々とケーキが運ばれてくる。

2010年9月2日木曜日

たき火場

ウメオ郊外のある森で、素敵なたき火場を発見。
たき火場は、森に入るとよく見かける。
多くの場合、上の写真のように丸太を四角く組んで座る場所が設けられ、
その中央に石で積み上げた火を燃やす場所が作られている。
(参照:シュタイナー幼稚園

このたき火場は、エメラルドグリーンの地被類に、白樺の樹皮が映え美しい。
石の組み方も、珍しく丁寧。