2011年12月18日日曜日

森のムッレ幼稚園の園庭 3 遊び場

〜「森のムッレ幼稚園の園庭 12」の続き〜

森のムッレのウートシクテン幼稚園には、前回紹介した遊具以外にも様々な遊び場がある。


砂場。
一般の幼稚園庭でも見られる砂場だが、ここで注目すべきなのは先生が積極的に子供たちの輪の中に入り子供とやり取りしていること。
スウェーデンの幼稚園では先生は基本的に、子供が遊んでいる時は輪の中には入らず ”少し離れて見守る”。砂場では、付近のベンチでコーヒーを飲んだり他の先生と話しながら子供を見守っている姿をよく見かける。
”見守り”の姿勢は、子供が先生から自立して自由に遊べる点では良いが、「子どもの遊び場 問題点」の記事で書いた「園庭に林があっても子供はその中ではあまり遊ばない」のように、”良い環境があっても子供の遊びに活かされない”という問題にもつながる
一方、森のムッレ教室ではリーダー(幼稚園で言うなら先生)は常に子供と共に行動し体験することを目指す。日本のように先生が遊びを引率して行くのでもない。あくまで中心は子供だ。(参照:森のムッレ教室 教育方針
先生が子供の輪に積極的に入り、やりとりを通して子供が遊びや考えを深めていけるよう助けることは大切だと思う。


サッカー・ホッケー場。
丸太のコート枠やコートを囲む木々が優しい雰囲気を醸し出していて心地良い。


こんな風に木を組んだ遊び場のような居場所のような場所も所々にある。

2011年12月13日火曜日

森のムッレ幼稚園の園庭 2 遊具


〜少し時間が空いてしまいましたが、「森のムッレ幼稚園の園庭 1」からの続きです。〜

森のムッレ幼稚園では、既成の遊具が少ない。
木やロープ、石を用いた手作りの簡素な遊具が中心だ。

ストックホルム郊外にあるウートシクテン幼稚園の園庭には、こんな風に木にロープを結び付けたブランコがいくつもある。
ぶらさがったり足をかけて漕いだりと、遊び方も既成のブランコより多様


木や切り株、板、ロープを用いたアスレチック。
非常に簡素な作りではあるけれど、形の不規則さが遊びを面白くしている
遊び方も自由自在
そして簡素な作りゆえに、まだ体がおぼつかない小さな子から大きな子までそれぞれに楽しむ事が出来る




このアスレチックからも分かるように、手作りの遊具だと、子供の活動を見ながら遊具の形を変えたり追加していくことが出来、より面白い遊び場となる


岩場にはロープが張られ、登り下りを楽しめる
スウェーデン、特にストックホルムは岩場が多いため、このように地理的環境を上手く活かした遊び場が作られている。


そして、丸太を活かした乗り物が園庭の色々な場所に置かれている。
子供の想像力にかかると格好良い車にも立派な馬にもなる。
形も色も簡素だからこそ、物が主張し過ぎる事がなく、子供が自由に想像を膨らませていく事が出来る
もちろん手触りも楽しい

この簡素な車や馬、見ているだけで愛着が湧いてくると思いませんか?

2011年12月2日金曜日

園庭・校庭・地域の広場づくりに向けて動き出します! 2

〜「園庭・校庭・地域の広場づくりに向けて動き出します! 1」の続き〜


私は今、ガーデンデザイナーの方のところで見習いをしています。
(その方のHPこちら。作られる庭・庭作りの哲学ともに心から尊敬しています。)


その方の元で技術と哲学、センスを磨きつつ、子供たちや地域の方々と一緒に考え作っていく園庭・校庭・地域の広場づくりをして行きたいと思います。



園庭・校庭・地域の広場づくり、こんな感じで進めていこうと思います。
(勇気づけ学園前夜祭で発表した内容の一部です。)














私は大学で環境設計を学ぶかたわら環境デザインの事務所に通い、住民とワークショップをしながら一緒に地域の計画を立てたり、公園のデザインを考えていく仕事に関わってきました。
どの時も、住民の方々は真剣に自分の地域について考えられ盛り上がり、また出来上がった計画・設計も住み手の想いが活かされていて本当に素敵でした。
これらの体験が私の環境づくり観の根っこになっています。使い手が関わって作られた場所はすごく面白くなります使い手にとっても大切な場所になります
この時学んだ考え方や技術を活かし、子供たちや地域の人と一緒に自分たちの場所を作って行く楽しみを感じられるような園庭・校庭・地域の広場づくりをして行きます





同時に、その庭で森のムッレ教室を開き、子供たちが自分の周りのエコロジーを理解していけるような活動もして行きたいです。

また、スウェーデンの園庭・校庭を体験する中で園庭・校庭に必要だと確信した“一日を過ごす場所としての居心地の良さ”や“創造力を育む”点を考慮し作っていきます。
(このスウェーデンの園庭・校庭については、次回に続きます。)


こういった園庭・校庭・地域の広場づくりに興味を持たれましたら、是非ご連絡下さい。
(私の連絡先は画面右上のプロフィールに載っています。)
庭を使われる方々がその場所を作ること・育んでいくこと・居ることを楽しんでいけるよう、誠心誠意向き合っていきます。




2011年12月1日木曜日

園庭・校庭・地域の広場づくりに向けて動き出します! 1

先日、ある小学校の設立に向けて歩み始めた方々のお祝いの集いに参加してきました。
そこで私はその学園での校庭づくり構想を発表する機会を頂きました。

その学園とは“勇気づけ学園”という、子供を勇気づけながら良い部分を伸ばして行こうといったアドラー心理学に基づいた教育を目指す学校です。
学園を設立しようとされている中心人物は原田綾子さんという方で、勇気づけの子育て法やお母さんお父さん自身が輝くためのお話を全国各地でされています。
(原田さんのブログはこちら。タイトル下「初めての方へ」のページでは子供との関わり方について分かり易く一覧になっています。勇気づけ学園前夜祭の記事はこちら。)


私は子育てに行き詰まっていた一年前に、原田さんのブログに出会い光が見えてきました。
(この時原田さんを紹介し、同時に私の気持ちに寄り添い素敵な考え方を教えてくれたMさん、本当にありがとう。)
そしてこの秋、原田さんの子育て講座を受講し、子供たちのたっくさんの素敵な部分に気付けるようになり、子供への「ありがとう」の気持ちもたくさん持てるようになりました。

また、勇気づけの子育て法を学ぶうちに、子供を尊敬し信頼し続ける関わり方その子の良い部分に注目して勇気づけることで子供が自分自身を認め困難を克服して行く力を育めるよう支える技術に感動し、「これだ!こんな風に子供と関わりながら環境を作っていきたい!!」と思いました。



そして今回、勇気づけ学園の校庭を考える事を通して、自分のして行きたい事が明確になりました。


写真は、勇気づけ学園前夜祭での発表の様子。


(続きます。)