2012年2月23日木曜日

石を配置する

先日、私が見習いで通っている「ガーデン工房ふりーふ」がデザインした庭の現場に行ってきました。


このお宅では、庭の全面的なリフォームをする。
隣家の庭は半年前に”ふりーふ”がデザインしており、2軒の庭が繋がって行くようにデザインされた。

この日は、庭に元々あった池を壊し、池を組んでいた石を用いて新たな庭が作られていた。
2人の職人さんにデザイナーである我が師も加わって、石を配置。

たくさんの石の中から、その場所にふさわしい石を選ぶ
色、形、大きさ、模様を総合的に見る

下の写真は、駐車スペース脇に踏み石を並べているところ。
石の大まかな移動はショベルカーで行い、ワイヤーで石を釣りながら位置の微調整をする。


石のどの(つら)を見せるか。
上の面は踏みやすい高さになっているか。
隣の石と合う面はどれか。向き合う角度はどうか。
石が並べられた時、その上を歩く際の最適な並びはどうか。

角度や高さを最適にするため、石を配置しては持ち上げて向きを変え…
何度も何度も繰り返し微調整する。

最適な配置が決まった後は、土をかけ、小さな隙間まで詰まるよう棒で突き固めながら、石を固定する。
手作業で行われる突き固めの作業は、スピード感と迫力があって格好良い。

ひとつの石を配置するために、10分はかかる。
最も良い状態を生み出すための、知恵と感性。そしてこだわり
ひとつひとつの動きに目を見張ってしまう。


続いて、庭の中を通る飛び石。

飛び石を配置する際には、「合端(あいば)のなじみを合わせる」と言って、隣り合う石の向き合う辺が平行になるよう配置する。
また、向き合う辺の長さが同じになるように、石を削る。
そうすると、飛び石の道に流れが出来、心理的に歩きやすくなる
ひとつの石に立つと、なるほど確かに次の石へ自然と導かれていく
この時の向き合う辺の平行/長さは、揃えすぎると固くて単純な感じになってしまうため、”緩やかに”合わせて自然な雰囲気を出す

飛び石の所々には大きめの石が入れられ、石の流れに変化を出したり、景色を眺める場所として考慮されている。
大きな石の上に立つ安定感と、一点に立って庭に包み込まれる心地良さは格別だ。


石ごとの色合いや模様、ひとつひとつ個性を持った石たちが並ぶ様は美しく、どれも愛おしい
そして、それらの石の伝いを歩んで行くのは、実に気持ちが良い

2012年2月16日木曜日

森のムッレ幼稚園の園庭 6 園庭に求められるもの

〜「森のムッレ幼稚園の園庭 12 ,34, 5」の続き〜
(森のムッレ教室についてはこちら→123456

森のムッレ幼稚園では、園庭を”外の世界と接する第一段階の場所”と捉えている

ムッレ幼稚園では森へもよく行くが、園庭を基本とし、園庭から10m外へ、そしてさらに遠くへ、という考え方をしている。
このように物理的に世界を広げていくと同時に、”物事に疑問を持ち、本で調べたり話し合って答えを見つけていく”という風に、園庭を基本として自分の周りの世界への理解も広げていく

そして。
園庭には、”自然の中で自然と一緒に”ありながら、次のような環境が求められている。

1)安全で快適。
2)面白い。
3)子供たちが疑問を見つけられる。
4)”人であること”に 子供自身が気付いてゆける。
5)”持続可能な発展の一部であること”に 子供自身が気付いてゆける。


4)と5) の視点は、今後さらに重要になってくるだろう。
これらをどんな形で表わせば良いのか、私も考えてゆこうと思う。



2012年2月13日月曜日

森のムッレ教室 リーダー養成講座 お知らせ

森のムッレ教室のリーダー養成講座が、3月10(土)・11(日)に開催されます。
会場は、東京調布市深大寺(座学)・都立神代植物園水生植物園(フィールド)です。



ご興味のある方は、日本野外生活推進協会 東京支部のHPをご覧下さい。
http://www.susaca.jp/
募集要項と詳細なプログラムが載っています。


(森のムッレ教室についてはこちら→123456