先日、私が見習いで通っている「ガーデン工房ふりーふ」がデザインした庭の現場に行ってきました。
(参照:園庭校庭づくりに向けて)
このお宅では、庭の全面的なリフォームをする。
隣家の庭は半年前に”ふりーふ”がデザインしており、2軒の庭が繋がって行くようにデザインされた。
この日は、庭に元々あった池を壊し、池を組んでいた石を用いて新たな庭が作られていた。
2人の職人さんにデザイナーである我が師も加わって、石を配置。
たくさんの石の中から、その場所にふさわしい石を選ぶ。
色、形、大きさ、模様を総合的に見る。
下の写真は、駐車スペース脇に踏み石を並べているところ。
石の大まかな移動はショベルカーで行い、ワイヤーで石を釣りながら位置の微調整をする。
石のどの面(つら)を見せるか。
上の面は踏みやすい高さになっているか。
隣の石と合う面はどれか。向き合う角度はどうか。
石が並べられた時、その上を歩く際の最適な並びはどうか。
角度や高さを最適にするため、石を配置しては持ち上げて向きを変え…
何度も何度も繰り返し微調整する。
最適な配置が決まった後は、土をかけ、小さな隙間まで詰まるよう棒で突き固めながら、石を固定する。
手作業で行われる突き固めの作業は、スピード感と迫力があって格好良い。
ひとつの石を配置するために、10分はかかる。
最も良い状態を生み出すための、知恵と感性。そしてこだわり。
ひとつひとつの動きに目を見張ってしまう。
続いて、庭の中を通る飛び石。
飛び石を配置する際には、「合端(あいば)のなじみを合わせる」と言って、隣り合う石の向き合う辺が平行になるよう配置する。
また、向き合う辺の長さが同じになるように、石を削る。
そうすると、飛び石の道に流れが出来、心理的に歩きやすくなる。
ひとつの石に立つと、なるほど確かに次の石へ自然と導かれていく。
この時の向き合う辺の平行/長さは、揃えすぎると固くて単純な感じになってしまうため、”緩やかに”合わせて自然な雰囲気を出す。
飛び石の所々には大きめの石が入れられ、石の流れに変化を出したり、景色を眺める場所として考慮されている。
大きな石の上に立つ安定感と、一点に立って庭に包み込まれる心地良さは格別だ。
石ごとの色合いや模様、ひとつひとつ個性を持った石たちが並ぶ様は美しく、どれも愛おしい。
そして、それらの石の伝いを歩んで行くのは、実に気持ちが良い。