〜「野外保育園と一般の保育園における園庭の比較研究 1」の続き〜
(以下の内容は、『幼児のための環境教育〜スウェーデンからの贈りもの「森のムッレ教室」』(岡部翠編 新評論 2007年)のp.62~79から抜粋したものです。出版社の了解を得てブログに掲載します。詳しい研究内容と結果・解説については、本をご覧下さい。)
(図は日本野外生活推進協会から頂きました。クリックすると拡大できます。)
近代的な庭を持つレーテキャッテン保育園(一般保育園:図左)では…
木は低い木が2本しか無く、少人数で静かに遊びたくともそのための場所がなかった。
また、園の先生たちは近隣の住民に配慮して、子供たちに庭で大声を出したり迷惑をかけないように指導し、遊んだ後はきれいに後片付けをするなど庭を常に綺麗に管理することが重視されていた。
子供と先生は午前中の2時間を園庭で過ごし、子供たちが園庭で遊んでいる間は先生は一ヶ所に集まって遠目から子供たちを見守っていた。
木々が生い茂り、ブランコや砂場・木にロープを掛けただけの遊具に加え、作業小屋や年少の子のための遊び小屋があり、菜園や実のなる木も植えられ、ニワトリも飼っていた。
庭の真ん中辺りからは雑草が伸びて野生の森のようになっており、放課後児童クラブで園を訪れた小学生らがスリルを味わえるような遊びを楽しむために使われていた。
庭が広いうえに多様な環境であるため、少人数で静かに遊びたいときも十分に場所を見つける事ができ、場所や遊具の取合いが起きる事も少なかった。
また、この園では出来るだけ多くの時間を屋外で過ごし、子供たちが集中して遊べるように遊びを途中で止めさせないよう考慮されていた。
先生は、遊んでいる子を回って話をしたり、庭の手入れをしていた。
(続きます…)
参照:
幼児のための環境教育―スウェーデンからの贈りもの「森のムッレ教室」
0 件のコメント:
コメントを投稿